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吾輩は猫である-第109章

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「みんな食ったら日も暮れたろう」

「ところがそう行かないので、私が最後の甘干しを食って、もうよかろうと首を出して見ると、相変らず烈しい秋の日が六尺の障子へ一面にあたって……」

「僕あ、もう御免だ。いつまで行っても果(は)てしがない」

「話す私も飽(あ)き飽きします」

「しかしそのくらい根気があればたいていの事業は成就(じょうじゅ)するよ。だまってたら、あしたの朝まで秋の日がかんかんするんだろう。全体いつ頃にヴァイオリンを買う気なんだい」とさすがの迷亭君も少し辛抱(しんぼう)し切れなくなったと見える。ただ独仙君のみは泰然として、あしたの朝まででも、あさっての朝まででも、いくら秋の日がかんかんしても動ずる気色(けしき)はさらにない。寒月君も落ちつき払ったもので

「いつ買う気だとおっしゃるが、晩になりさえすれば、すぐ買いに出掛けるつもりなのです。ただ残念な事には、いつ頭を出して見ても秋の日がかんかんしているものですから――いえその時の私(わたく)しの苦しみと云ったら、とうてい今あなた方の御じれになるどころの騒ぎじゃないです。私は最後の甘干を食っても、まだ日が暮れないのを見て、 然(げんぜん)として思わず泣きました。枺L君、僕は実に情(なさ)けなくって泣いたよ」

「そうだろう、芸術家は本来多情多恨だから、泣いた事には同情するが、話はもっと早く進行させたいものだね」と枺L君は人がいいから、どこまでも真面目で滑稽(こっけい)な挨拶をしている。

「進行させたいのは山々だが、どうしても日が暮れてくれないものだから困るのさ」

「そう日が暮れなくちゃ聞く方も困るからやめよう」と主人がとうとう我慢がし切れなくなったと見えて云い出した。

「やめちゃなお困ります。これからがいよいよ佳境に入(い)るところですから」

「それじゃ聞くから、早く日が暮れた事にしたらよかろう」

「では、少しご無理なご注文ですが、先生の事ですから、枉(ま)げて、ここは日が暮れた事に致しましょう」

「それは好都合だ」と独仙君が澄まして述べられたので一同は思わずどっと噴き出した。

「いよいよ夜(よ)に入ったので、まず安心とほっと一息ついて鞍懸村(くらかけむら)の下宿を出ました。私は性来(しょうらい)騒々(そうぞう)しい所が嫌(きらい)ですから、わざと便利な市内を避けて、人迹稀(じんせきまれ)な寒村の百姓家にしばらく蝸牛(かぎゅう)の庵(いおり)を結んでいたのです……」

「人迹の稀なはあんまり大袈裟(おおげさ)だね」と主人が抗議を申し込むと「蝸牛の庵も仰山(ぎょうさん)だよ。床の間なしの四畳半くらいにしておく方が写生的で面白い」と迷亭君も苦情を持ち出した。枺L君だけは「事実はどうでも言語が詩的で感じがいい」と褒(ほ)めた。独仙君は真面目な顔で「そんな所に住んでいては学校へ通うのが大変だろう。何里くらいあるんですか」と聞いた。

「学校まではたった四五丁です。元来学校からして寒村にあるんですから……」

「それじゃ学生はその辺にだいぶ宿をとってるんでしょう」と独仙君はなかなか承知しない。

「ええ、たいていな百姓家には一人や二人は必ずいます」

「それで人迹稀なんですか」と正面攻撃を喰(くら)わせる。

.。



十一 … 8

 小说
「ええ学校がなかったら、全く人迹は稀ですよ。……で当夜の服装と云うと、手織木綿(ておりもめん)の綿入の上へ金釦(きんボタン)の制服外套(がいとう)を着て、外套の頭巾(ずきん)をすぽりと被(かぶ)ってなるべく人の目につかないような注意をしました。折柄(おりから)柿落葉の時節で宿から南郷街道(なんごうかいどう)へ出るまでは木(こ)の葉で路が一杯です。一歩(ひとあし)撙证搐趣摔丹丹工毪韦瑲荬摔辘蓼埂Ulかあとをつけて来そうでたまりません。振り向いて見ると枺鼛X寺(とうれいじ)の森がこんもりと丹ぶ肖税丹搐盲皮い蓼埂¥长螙|嶺寺と云うのは松平家(まつだいらけ)の菩提所(ぼだいしょ)で、庚申山(こうしんやま)の麓(ふもと)にあって、私の宿とは一丁くらいしか隔(へだた)っていない、すこぶる幽邃(ゆうすい)な梵刹(ぼんせつ)です。森から上はのべつ幕なしの星月夜で、例の天の河が長瀬川を筋摺à工袱ぃ─撕崆肖盲颇─熄D―末は、そうですね、まず布哇(ハワイ)の方へ流れています……」

「布哇は突飛だね」と迷亭君が云った。

「南郷街道をついに二丁来て、鷹台町(たかのだいまち)から市内に這入って、古城町(こじょうまち)を通って、仙石町(せんごくまち)を曲って、喰代町(くいしろちょう)を横に見て、通町(とおりちょう)を一丁目、二丁目、三丁目と順に通り越して、それから尾張町(おわりちょう)、名古屋町(なごやちょう)、鯱鉾町(しゃちほこちょう)、蒲鉾町(かまぼこちょう)……」

「そんなにいろいろな町を通らなくてもいい。要するにヴァイオリンを買ったのか、買わないのか」と主人がじれったそうに聞く。

「楽器のある店は金善(かねぜん)即ち金子善兵衛方ですから、まだなかなかです」

「なかなかでもいいから早く買うがいい」

「かしこまりました。それで金善方へ来て見ると、店にはランプがかんかんともって……」

「またかんかんか、君のかんかんは一度や二度で済まないんだから難渋(なんじゅう)するよ」と今度は迷亭が予防線を張った。

「いえ、今度のかんかんは、ほんの通り一返のかんかんですから、別段御心配には及びません。……灯影(ほかげ)にすかして見ると例のヴァイオリンが、ほのかに秋の灯(ひ)を反射して、くり込んだ胴の丸みに冷たい光を帯びています。つよく張った琴線(きんせん)の一部だけがきらきらと白く眼に映(うつ)ります。……」

「なかなか叙述がうまいや」と枺L君がほめた。

「あれだな。あのヴァイオリンだなと思うと、急に動悸(どうき)がして足がふらふらします……」

「ふふん」と独仙君が鼻で笑った。

「思わず馳(か)け込んで、隠袋(かくし)から蝦蟇口(がまぐち)を出して、蝦蟇口の中から五円札を二枚出して……」

「とうとう買ったかい」と主人がきく。

「買おうと思いましたが、まてしばし、ここが肝心(かんじん)のところだ。滅多(めった)な事をしては失敗する。まあよそうと、際(きわ)どいところで思い留まりました」

「なんだ、まだ買わないのかい。ヴァイオリン一梃でなかなか人を引っ張るじゃないか」

「引っ張る訳じゃないんですが、どうも、まだ買えないんですから仕方がありません」

「なぜ」

「なぜって、まだ宵(よい)の口で人が大勢通るんですもの」

「構わんじゃないか、人が二百や三百通ったって、君はよっぽど妙な男だ」と主人はぷんぷんしている。

「ただの人なら千が二千でも構いませんがね、学校の生徒が腕まくりをして、大きなステッキを持って徘徊(はいかい)しているんだから容易に手を出せませんよ。中には沈澱党(ちんでんとう)などと号して、いつまでもクラスの底に溜まって喜んでるのがありますからね。そんなのに限って柔道は強いのですよ。滅多(めった)にヴァイオリンなどに手出しは出来ません。どんな目に逢(あ)うかわかりません。私だってヴァイオリンは欲しいに相摺胜い扦工堡欷嗓狻⒚悉长欷扦庀Г筏い扦工椁汀%籁ˉぅ辚螭驈帲à遥─い茪ⅳ丹欷毪瑜辘狻帳氦松皮敕饯瑯Sですよ」

「それじゃ、とうとう買わずにやめたんだね」と主人が念を押す。

「いえ、買ったのです」

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